前回のパリピ孔明の記事に引き続き、パリピ孔明の面白さのひとつである、孔明が駆使しする兵法や、オーナーとの故事成語のやり取りにて出てきた兵法や故事成語はどのようなものなのか？
本記事では第４話で出てきた「太史慈」「黄巾賊」「孟獲」「水魚の交わり」について解説します。
【太史慈】【黄巾賊】 第4話「孔明、道を照らす」より
第４話冒頭のナレーション、第３話の「兵法三十六計 無中生有」についての例として「太史慈が城外にて弓の稽古を何日も行い黄巾賊残党の油断を誘った」ことが語られた。
太史慈とは？黄巾賊とは？
太史慈とは？
〇名前・・・太史慈（たいし じ）
〇字（あざな）・・・子義（しぎ）
〇出身地・・・青州東萊郡（現在の山東省東部の煙台市あたり）
〇生年・・・１６６年
〇没年・・・２０６年（４１歳）
〇身長・・・約１７７ｃｍ
もとは東萊郡の官吏だったが訳あって遼東郡へ逃げていた。
恩のある孔融が黄巾賊の残党に攻められた際に救援に駆け付ける。この時、太史慈が城外にて何日も弓の稽古を行い黄巾賊残党の油断を誘った後、単騎で敵の包囲を突破した。この出来事が作中で「無中生有計」の例として挙げられている。ちなみに太史慈は無事に援軍を要請することができ孔融を救い出すことに成功している。
その後、揚州の劉繇のもとに居た際に、呉の孫策と一騎打ちをおこなったが勝負がつかなかった。（この一騎打ちは三国志正史に書かれた唯一の一騎打ちである）
これがきっかけで、呉の孫策、孫権に仕えることとなった。
黄巾賊とは？
後漢末期、自然災害や重税に苦しんだ民衆が救いを求め「太平道」という宗教の信者となった。
太平道の教祖「張角」のもと、黄色の頭巾を被り各地で反乱を起こした。
「蒼天すでに死し、黄天まさに立つべし」が合言葉であった。
この黄巾賊（黄巾軍）が１８４年に起きたこの反乱を「黄巾の乱」と呼ぶ。この反乱は同年、張角の病死をきっかけに黄巾軍が敗れた。
【孟獲】 第4話「孔明、道を照らす」より
CLUBで着飾り踊る女性たちをみた英子の「みんなすごい格好」というセリフに対して、孔明が返答時に用いた「孟獲率いる象兵部隊」。七度戦い敗れ許しを請うた孟獲とは？
孟獲とは？
〇名前・・・孟獲（もう かく）
〇字（あざな）・・・不明
〇出身地・・・益州建寧郡（現在の雲南省あたり）
〇生没年・・・不明
三国志演義では南蛮（南方の未開民族）の王として描かれているが、実際は漢民族であり益州南部（南中）の豪族。
劉備の死後、南中の豪族を率いて反乱を起こしたが、諸葛亮率いる蜀軍に敗れた。
諸葛亮は、武力で抑え込んだところで再度反乱が起こると考え、孟獲を６度生け捕りそのたびに釈放した。７度目の釈放の際に孟獲は降伏をし、心から従うことになった。
この出来事が「実力を見せつけて相手を従わせること」「相手を自分の思いどおりに自由自在にあしらうこと」と意味する「七縦七擒」という故事成語になった。
【水魚の交わり】 第4話「孔明、道を照らす」より
孔明と英子がCLUB巡りの締めに入ったうどん屋「つるたんとん」。そこで孔明がと「音楽と英子」の関係を表し、英子が「孔明と英子」の関係のも「水魚の交わり」だと応えた印象的なシーン。「水魚の交わり」とはどんな意味の言葉なのでしょうか？
「水魚の交わり」とは？
三顧の礼により諸葛亮を迎え入れた劉備。劉備があまりに諸葛亮と親しくしていることを関羽や張飛ら古参の家臣らが面白く思わなかった。その家臣らに対し劉備が「私と諸葛亮の関係は、水と魚の関係のようになくてはならないものだ」と言ったとされることに由来する。
義兄弟である関羽、張飛との関係とは別の関係性であるから、安心してほしいことを暗に伝えたと解釈することもできる。
三顧の礼についてはこちら！
他にもパリピ孔明の記事がありますので、興味のある方はこちらをどうぞ！
最後までお読みいただきありがとうございます。
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